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2005.05.31 (Tue)

『殺意』

[著者]松本清張
[出版社]光文社 カッパ・ノベルズ 松本清張短篇全集4
[初版発行]1964年1月15日

[感想等]
 松本清張の初期短篇のうち昭和31年前後に発表された8篇を収録している。

 表題作『殺意』は判事が家庭に検事調書を持ち帰り読んでいるという設定で
ある殺人事件の犯人逮捕までの記録が語られるのだが、その事件から、
主人公の判事が死んだ祖父の友人に起きた事件を思い出し、
実は祖父が殺人を犯したのではと考えるというのが面白い趣向だった。
 その他では、十和田湖の霧に包まれた風景が最後に事件解明の舞台となる、
『白い闇』が、旅情ミステリの先駆けという感じで、趣があって良かった。


殺意

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2005.05.30 (Mon)

星影丸の5・7・5 №6

星影丸の口にした5・7・5をまたご紹介します。

 №6
kyu-575-006


 『感想に 治めるのだが 意匠なり』

 上に書いた文では外しましたが、
画像では「」の中に5・7・5が収まっています。
 5・7・5だけではなく、
普通に話している言葉の語尾なども少し変わったようなので、
少しはお利巧になったのかも・・・?
(BlogPet 自体に何か変更があったのだと思いますが。)


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2005.05.29 (Sun)

『ニューヨークに舞い降りた妖精たち』

[著者]マーティン・ミラー
[訳者]村井智之
[出版社]ソニー・マガジンズ
[初版発行]2005年2月28日

[感想等]
 スコットランドの妖精・モラグとヘザーは故郷から逃げ出して、
イギリスで酔っ払った末に、気がつくとニューヨークで目を覚ます。
 イギリスの妖精たちとはぐれ、ケンカした2人は別れてしまい、
へザーはデブで下手くそなバイオリン弾きの男・ディニーと、
モラグはクローン病を病む女性・ケリーと知り合い、
ニューヨークで大騒動を引き起こすというファンタジー。

 バンドのミュージシャンの幽霊が出てきたり、
ホームレスが絡んだり、ケリーが自称?アーティストだったり、
ディニーがテレホンセックスの広告の流れるTVを観ていたりと
いかにも現代風なニューヨークで中国・イタリア・アフリカ系のなど
様々な妖精が大暴れするというのが面白かった。
 が、ホームレスなどに深く哀れみを感じる場面や、
ディニーがケリーと恋人になろうと頑張ったり、
ケリーが病気に苦しむ女性であることなど、
とても深刻で真面目な要素もあり、
ただの妖精の馬鹿騒ぎ話に終わっていない点は良かったと思う。


ニューヨークに舞い降りた妖精たち

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2005.05.28 (Sat)

『水の迷宮』

[著者]石持浅海
[出版社]光文社 カッパ・ノベルズ 
[初版発行]2004年10月25日

[感想等]
 架空の首都圏の水族館・羽田国際環境水族館を舞台とした、
展示生物への攻撃と脅迫メール、従業員の死という事件が起こる、
ミステリ作品。

 私は水族館や魚などには格別に興味はないのだが、
実際にこんな水族館があったら、行きたくなった程、
水族館の描写や設定が良かったので、
水族館や魚好きな人には楽しい作品だと思う。
 が、その反面、水族館の舞台裏や展示物などの
詳しい説明なども多くなっているし、
過去の事件に端を発しているせいで回想場面も多いので、
メールが来るたびに従業員が慌てている話なのに、
緊迫感があまり伝わってこないように私には思えた。
 また、水族館の新館が出来た明るい未来を描いた終章は、
犯罪をもみ消して皆で協力したから達成しえたことで、
本当にそれでは正しく良いことなのか?と思えるのが、
残念である。


水の迷宮

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2005.05.27 (Fri)

『サリーはわが恋人』

[著者]アイザック・アシモフ
[訳者]稲葉明雄 他
[出版社]早川書房 ハヤカワ文庫
[初版発行]1988年7月15日

[感想等]
 1950~60年代に発表されたアシモフのSF短篇15編を
収録した短編集。未来を舞台にした作品ばかりなのだが、
アシモフらしい今の時代への風刺や警告、教訓的なものも感じさせる。

 表題作『サリーはわが恋人』は高性能陽電子頭脳を持った自動制御の車が
走る未来を想定したした作品で、
引退した自動制御車の養老院の管理者をしている主人公が、
かつて人が差別や奴隷からの開放を望み・実現したように、
電子頭脳を持つ車も自由を望むようになるのではという考えるという話だが、
1953年発表の作品とは信じられない気がした。
 その他の作品では、『息子は物理学者』(1962年発表)の
「重要人物になっても息子は母親のいうことをきかなくてはいけない」
と母が思っている点などは、未来でもありえそうな話だと思えたし、
未来では外を歩くことなく座標を指定したドアで移動するという
『こんなにいい日なんだから』(1954年発表)が
ドラえもんの「どこでもドア」を思わせる話で
子供にとって外を歩くことが禁断の喜びになるという点などが
なかなか面白かった。


『サリーはわが恋人』(amazon.co.jp)

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2005.05.26 (Thu)

『空白の意匠 くうはくのいしょう』

[著者]松本清張
[出版社]光文社 カッパ・ノベルズ 松本清張短篇全集10
[初版発行]1965年1月15日

[感想等]
 松本清張の初期短篇のうち昭和34~36年に発表された8篇を収録している。
 
 表題作『空白の意匠』は広告トラブルに関する出来事を描いたもので、
地方の新聞社と東京の広告代理店の関係や新聞社の編集部と広告部との関係など、
作者の経験が生かされた作品で、興味深い作品であった。
 その他では、不倫相手の女性の男の子供の態度から殺意を抱き、
過去の自分の伯父への犯罪を思い出す男の話『潜在光景』が
自分の子供時代の心境を思い出してしまったゆえに、
不倫相手の子供の行動に恐怖や不気味さを味わう主人公の心理状態が、
面白く感じた。


空白の意匠

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2005.05.25 (Wed)

『声』

[著者]松本清張
[出版社]光文社 カッパ・ノベルズ 松本清張短篇全集5
[初版発行]1964年3月25日

[感想等]
 松本清張の初期短篇のうち昭和31・2年に発表された6篇を収録している。

 表題作『声』は、数百人の声を聞き分けられる電話交換手が、
かけ間違えた電話に出た強盗殺人犯の声を聞くのだが、
その後、結婚した夫の会社の同僚がかけてきた電話の声が
その強盗犯だと気がついてしまったことで殺されるという事件を扱ったもの。
 警察が彼女にそういう過去があったことを知らないで、
それでも、犯人を追い詰めるという構成や犯人のアリバイ工作の方法が
なかなか面白かった。

 その他の収録作の中では、足利義昭を主人公にした歴史小説
『陰謀将軍』の義昭の行動や心理が興味深く描かれていたし、
映画俳優が過去に犯した殺人事件をめぐる『顔』という短篇は
以前から私が好きな話で、犯人の心理状態や意外な幕切れなど、
とても良く出来ている作品である。


声

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2005.05.24 (Tue)

『西郷札 さいごうさつ』

[著者]松本清張
[出版社]光文社 カッパ・ノベルズ 松本清張短篇全集1
[初版発行]1963年12月5日

[感想等]
 松本清張の初期短篇のうち昭和26年に発表された処女作『西郷札』を含む
8篇を収録している。
 
 表題作『西郷札』は、西南戦争時に薩摩で発行されたお札を元にした話で、
明治になっての西郷札を巡る事件の手記を、作者が紹介するという形の
ノンフェクション。
 紙くず同然の西郷札の政府買い上げを目論み、買占めに走る人々など、
手記を書いた人物がその後どうなったかを明記していないのが残念に思える程、
実際にあったのではないかと思われるような展開が面白かった。
 
 また、その他の収録作では芥川賞の受賞作となった『在る『小倉日記』伝』
『火の記憶』の2作はやはり素晴らしい作品であることを再認識させられた。


西郷札

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2005.05.23 (Mon)

星影丸の5・7・5 №5

 №5
kyu-575-005


 『またたく間 出版したり 物語』

 ・・・今回は、結構まともな5・7・5ですよね。
 でも、またたく間に出版した物語とはどんなものなのでしょうね?
 読者が待っている流行作家の作品なので、大急ぎで出版したのか、
原稿が遅れたため、大忙しで出版された本なのでしょうか?
 ・・・などと、考えたりする暇な私です。

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2005.05.22 (Sun)

『グノーシスの薔薇』

[著者]デヴィッド・マドセン
[訳者]大久保譲
[出版社]角川書店
[初版発行]2004年11月30日

[感想等]
 15世紀末から16世紀初頭のルネッサンス時代の
ローマ教皇レオ十世の側近の小人・ペッペの回想録という形式の物語。

 レオ十世を愛し、彼を男色や美食等に溺れながらも教養人だった
と回想するペッペが、実は異端とされるグノーシス派という
信仰グループにいるということがこの話の複雑かつ面白い点だろう。
 レオ十世の死に関する史実とは異なる真実が語られたことや、
ルネッサンスの時代の描写などは興味深かったものの、
享楽的な感じの儀式や、教皇の男色の話など、
官能的というか、退廃的な感じの描写が多い話で、
私にとっては読むのに疲れる話だったのが残念である。


グノーシスの薔薇

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2005.05.21 (Sat)

『売り込み』

[著者]ダグラス・ケネディ
[訳者]中川聖
[出版社]新潮社 新潮文庫
[初版発行]平成16年12月1日

[感想等]
 長い間成功を夢見ていた、不遇な作家・デヴィッドが、
『売り込み』というテレビ台本が売れたことで、
またたく間にエミー賞まで授賞するような成功を治めるのだが、
1人の大富豪との共同執筆の映画の話が舞い込んだことにより
あっという間に、汚名を着て転落してしまうというストーリー。
 
 映画やTV界の人々や金融ブローカーの内幕・駆け引きや、
成功や転落することで、生活が激変する主人公の様子など、
人間の本質を突いたブラックユーモアという感じで面白かった。
 が、主人公が成功と転落の中で自分を見つめなおしたり、
転落しても離れず主人公を救おうとしてくれる人の存在に、
凄く救われる話で、ラストに救いがあったのが良かった。


売り込み

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2005.05.20 (Fri)

『遠くからの声』

[著者]松本清張
[出版社]光文社 カッパ・ノベルズ 松本清張短篇全集8
[初版発行]1964年10月20日

[感想等]
 松本清張の短篇で昭和29年から33年に発表されたもの8篇を収録している。
 
 表題作『遠くからの声』は妻の妹の密かな思慕を感じながらも、
彼女が不幸な結婚や恋愛をしていくのを遠くより見る男の話。
 途中、妻の立場から、彼女の気持ちや行動が語られている部分で、
結末の妻の思いがけない行動の伏線が記されていないのが、
ちょっと残念な話ではあるが、三人の心理や行動などには、
実際に有っても妙でないと思わせるものが感じられ、良かった。

 その他の作品では、犯罪物では、
酒乱の夫を殺した女が情状酌量の判決を得たが、
実は巧妙な犯罪だったという『一年半待て』、
歴史物の中では、
秀頼を騙った男の行動が秀頼生存伝説になる『秀頼走路』が、
なかなか面白かった。


『遠くからの声』(amazon.co.jp)

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2005.05.19 (Thu)

『ブレイブ・ストーリー』 (下)

[著者]宮部みゆき
[出版社]角川書店 
[初版発行]平成15年3月10日

[感想等]
 上巻の第二部の続きと終章からな05リ、
主人公の三谷亘(みたにわたる)の
幻界での様々な経験とその結末を描く下巻。

 幻界での人々との交流の中で、自分が叶えたい望みや、
自分自身を見つめなおす亘の姿が感動的だった。
 興味深い設定の世界・幻界での冒険内容も
出会う人々の人物設定も充分面白かったし、
現実世界への希望を感じる結末なども心地よく、
少年の成長物語としても良く出来た作品になっていると思った。


ブレイブ・ストーリー(下)


<My Blog関連記事>『ブレイブ・ストーリー』(上)

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2005.05.18 (Wed)

『ブレイブ・ストーリー』 (上)

[著者]宮部みゆき
[出版社]角川書店 
[初版発行]平成15年3月10日

[感想等]
どこにでもいそうな11歳の少年・三谷亘(みたにわたる)が
父の突然の家出と離婚宣言で崩壊した家族に、
元の幸せを取り戻したい一心で、RPGゲーム界のような、
幻界(ヴィジョン)へ入っていこうとする第一部と
幻界での経験を描く第二部の途中までが上巻には収められている。

 幼馴染の小村克美(カッちゃん)との交流や学校生活、
多少しつけに厳しい母と不在がちの父や親類といった
家庭生活の中の、ごくごく普通の小学生らしい暮らしの様子が
少年の視点で描かれている第一部が、
次第に、不思議な世界との接点を持ち始め、
家庭の崩壊から幻界へ向かっていくストーリー展開が
非常に面白く、630頁を一気に読んでしまった。
 まるでRPGのような世界・幻界に簡単になじむ少年も
今時のゲーム好きの少年らしく感じられ、無理も無い感じで、
下巻や結末が楽しみに思えた。


ブレイブ・ストーリー(上)

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2005.05.17 (Tue)

『ロマンス小説の七日間』

[著者]三浦しをん
[出版社]角川書店 角川文庫
[初版発行]平成15年11月25日

[感想等]
 海外ロマンス小説翻訳を仕事とする独身女性の主人公が
半同棲中のBFがいきなり会社を辞めたことへ困惑し、
翻訳中の小説を勝手に創作してしまい、
それが現実にも影響を与え、とんでもない展開に・・・
という内容紹介から奇想天外な小説を期待したのだが、
残念ながら、そういう展開にはならず、がっかりした。
 曖昧な関係の恋愛というのは今風なのかもしれないけど、
不安に思う心や不満をきちんとBFに言えない主人公・あかりにも、
彼女にはっきり説明や話をしないような相手の男・神名にも、
私には全く感情移入も共感も出来なかった。


ロマンス小説の七日間

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2005.05.16 (Mon)

星影丸の5・7・5 №3&№4

星影丸の口にした5・7・5をまたご紹介します。
 前回、2つに紹介したので、今回も2つにし、
前回のが№1&№2ということにして、これからは
通し番号を付けていくことにします。

 №3
kyu-575-003


 『問題児 ジャネットしたり クリニック』


 №4
kyu-575-004


 『物語 平成するよ 主人公』

 ・・・どうも、真ん中の7文字の部分には、
適当な語句に語尾を付けるのが好きなようで、めちゃくちゃです。
 でも、№1では「ジャネットしたる」と言ってたし、
「したり」とか「したる」とか変化させることが出来るようです。
「するよ」というのは№2でも使っていましたっけ。


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2005.05.15 (Sun)

『大東京三十五区 亡都七事件(ぼうとななじけん)』

[著者]物集高音
[出版社]祥伝社
[初版発行]平成17年3月20日

[感想等]
 『冥都(めいと)七事件』『夭都(ようと)七事件』に続く、
昭和初期の東京を舞台とする短篇7編を収めた探偵小説集で、
シリーズの完結となる第3作目。

 早稲田の書生・阿閉万(あとじ よろず)の聞き込んでくる、
東京で起きた、猟奇事件の真相を、
下宿の大家・間直瀬玄蕃(まなせ げんば)が縁側探偵風に推理する。
 猟奇的な事件を扱った推理小説というだけでなく、
事件のあった地区の当時の地図が各話の始めにあったり、
新聞を引用していたりと、時代の雰囲気が醸し出されていて、
昭和初期の世相を描いた歴史物風でもあって、
探偵小説という言葉がぴったりな感じで面白かった。
 前2作も好きだったので、
書き下ろしの最終話『魔人、学帽ヲ窃取ス』の幕切れが
あっけないような気がしてしまい、
シリーズの完結がとても残念に思われた。


大東京三十五区 亡都七事件

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2005.05.14 (Sat)

『幽霊のような子 ―恐怖をかかえた少女の物語―』

[著者]トリイ・へイデン
[訳者]入江真佐子
[出版社]早川書房 トリイ・ヘイデン文庫5 
[初版発行]2005年3月15日

[感想等]
 都会のクリニックでの仕事を衝動的に投げ出した著者が、
田舎の行動問題児のクラス担任の求人に応募し、
採用されて出会った子供達の中に居た、
選択性無言症の少女・ジェイディをめぐるノンフェクション。

 前屈姿勢で幽霊のようだった彼女が次第にトリイに心を開き、
言葉を話すようになって、少しホッとしたら、
黒魔術の儀式での性的虐待を思わせる話などを語り出したことに、
著者か感じたような衝撃を覚えさせられた。
 結局、何らかの性的虐待があったことは想像されたが、
黒魔術的な事件が実際にあったのかは判らないままらしいが、
子供が、そういう事実かあるいは空想に苦しめられること自体、
すごく異常で痛ましく思えた。
 里親の下で優秀な生徒として過ごす、後の彼女の姿に、
トリイとの出会いが彼女に与えた幸福を感じさせられたものの、
全体的にとても辛い話であった。



幽霊のような子


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2005.05.13 (Fri)

『復讐は聖母の前で ―イヴ&ローク6―』

[著者]J・D・ロブ
[訳者]青木悦子
[出版社]ソニー・マガジンズ ヴィレッジブックス 
[初版発行]2004年9月20日

[感想等]
 ロマンス小説作家、ノーラ・ロバーツのもうひとつのペンネームによる、
21世紀半ばの近未来を舞台にしたロマンチック・サスペンス、
女警官イヴと大富豪ロークを主人公にしているシリーズの第6作目。

 今回の話では、イヴに挑戦するように殺人予告がなされ、
ロークのアイルランドでの過去に関わった人達が惨いやり方で殺され、
ロークの執事・サマーセットが容疑者に仕立て上げられかけたり、
ロークへの復讐の色合いの強い連続殺人の捜査にイヴは取り組むことになる。
 ロークとの絆が深まった分、彼を失うことや、
自分の知らないロークのアイルランド時代の過去を知ることに、
不安や恐怖を覚えながらも、イヴが捜査官としてだけでなく、
彼を愛する女性・妻として、彼を守ろうとしていることを
強く感じさせられる展開が良かったと思った。
 また、今まであまりしっくりいっていなかった、
サマーセットとイヴの関係が、彼の容疑を晴らそうとし、
ついにはイヴが彼を庇って傷ついたために改善されたこと、
ロークのアイルランドでの過去が具体的に判ったのも興味深く感じた。


復讐は聖母の前で


<My Blog関連記事>『魔女が目覚める夕べ ―イヴ&ローク5―』

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2005.05.12 (Thu)

『魔女が目覚める夕べ ―イヴ&ローク5―』

[著者]J・D・ロブ
[訳者]小林浩子
[出版社]ソニー・マガジンズ ヴィレッジブックス 
[初版発行]2004年6月20日

[感想等]
 ロマンス小説作家、ノーラ・ロバーツのもうひとつのペンネームによる、
21世紀半ばの近未来を舞台にしたロマンチック・サスペンス、
女警官イヴと大富豪ロークを主人公にしているシリーズの第5作目。

 今回の話は、ニューヨーク市警の刑事フランクの勤務外の病死にからみ、
悪魔崇拝集団が関わりのある殺人をイヴが捜査する話で、
魔女や魔術など、カルト的な雰囲気の強い話となっていて、
近未来の話という感じではない神秘性が強い話という感じが強かった。
 また、悪魔崇拝や儀式的なむごたらしい殺人などがからむし、
イヴが親しいフィーニー警部に隠して捜査をする羽目になったりと、
謎めいていて暗い雰囲気の部分が多い話だった。
 が、その分、ロークがイヴを守り助けるという立場を強くし、
イヴも彼には素直な部分を少しずつ見せ始めてきていて、
お互いが不可欠なパートナーになってきているように思われ、
ホッとするものを感じさせられた。


魔女が目覚める夕べ""


<My Blog関連記事>『死にゆく者の微笑 ―イヴ&ローク4―』

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2005.05.11 (Wed)

『ICO(イコ) ―霧の城―』

[著者]宮部みゆき
[出版社]講談社
[初版発行]2004年6月15日

[感想等]
 プレステーション2用のゲーム『ICO』を元に、ノベライズした作品。

 残念ながら、私はそのゲーム自体を知らないので、
どの程度、ゲームの物語観や世界・登場人物が生かされているのかが判らない。
 霧の城を舞台とした光と闇の戦いで、過去と現在の出来事が交錯し、
主役の角を持ったために生贄になる運命の少年・イコが、
母が魔の女王である姫・ヨルダと出会い、
謎を解き、試練を乗り越えていくというストーリーで、
いかにもRPGのアドベンチャー・ファンタジーという感じの作品だった。
 しかしながら、物語の世界の構成がしっかりしていたし、
登場人物たちも多少類型的ではあったが魅力があり、楽しめた。


ICO(イコ)

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2005.05.10 (Tue)

『お庭番地球を回る』

[著者]山田風太郎
[編者]日下 三蔵
[出版社]筑摩書房 ちくま文庫(山田風太郎忍法帖短篇全集11)
[初版発行]2005年2月10日

[感想等]
 表題作『お庭番地球を回る』など7編が収録された短編集。

 表題作は、安政6年の訪米使節団に参加した外国奉行の村垣淡路守が、
元お庭番の経歴から、井伊直弼に使節団の風紀を守る特命を受けたとし、
使節団や村垣淡路守の訪米の様子を描いた作品。
 虚実取り混ぜた感じの訪米中の様々なエピソードが繰り広げられ、
ちょっと毛色の変わった忍法帖として、とても面白く読めた。
 特に、使節団に同行したアメリカ人の側からの記述には、
言葉が判らないことなどによる日本人の不可解さが強調されるので、
村垣淡路守がより怪しげな人物に思えるという効果があったように感じた。


お庭番地球を回る


<My Blog関連記事>『忍法関ヶ原』

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2005.05.09 (Mon)

初俳句?川柳?

 BlogPetを設置しました。
 ペットの種類を選ぶのにちょっと迷ったのですが、
結局、色やしぐさが可愛いようだし、こいぬに決めました。
 名前はブログ名の「☆はいくつ?」から星の付く名前にしようと思い、
「星影丸」にしました。
 「丸」を付けたのは犬っぽい感じがする気がしたので・・・。

 BlogPetはブログ内の記事から言葉を覚えて、
クリックすると、覚えた言葉を話すという機能があります。
 覚えた言葉を5・7・5の俳句か川柳もどきにして言う時もあり、
今日、星影丸が初めて言ったので、キャプチャしてみました。

kyu-575-001

 
 『コレクション ジャネットしたる 龍太郎』

 ・・・相当、適当に覚えた言葉を繋いでいます。

 
 その後、続けて言ったのは

kyu-575-002


 『烏山 発行するよ コレクション』

 コレクションという言葉がかなり気に入ったようです。

 
 これからは、星影丸が面白い5・7・5を言って、
うまく画像をキャプチャ出来たら、記事にしてみようと思います。


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EDIT  |  15:42 |  Blogpet星影丸の5・7・5  | TB(0)  | CM(0) | Top↑
2005.05.08 (Sun)

『ふたりジャネット』

[著者]テリー・ビッスン
[訳者]中村融
[出版社]河出書房新社 奇想コレクション
[初版発行]2004年2月18日

[感想等]
 アメリカ南部のオーエンズボロに有名作家達が次々移住してくる、
表題作『ふたりジャネット』などの、
とても奇想天外でユーモラスだが、
妙にペーソスのある短篇9編を集めたSF短編集。

 英国が急に漂流を始めてアメリカ大陸へ辿り付く『英国航行中』や
未来から来た人間との関わりやタイムパラドックスを扱った
『未来からきたふたり組』が私には面白く感じた。


ふたりジャネット

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2005.05.07 (Sat)

『トラ猫ミセス・マーフィ トランプをめくる猫』

[著者]リタ・メイ・ブラウン&スヌーキー・パイ・ブラウン
[訳者]茅律子
[出版社]早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫
[初版発行]2004年10月15日

[感想等]
 クロゼットというアメリカの小さな町を舞台とする、
30代の女性郵便局長・ハリーと彼女の猫ミセス・マーフィを
主人公にしたミステリの第5作目。

 このシリーズは、著者リタ・メイ・ブラウンに
飼い猫のスヌーキー・パイが協力して執筆しているという設定で
スヌーキーからのメッセージが巻頭にあるように、
動物たちも彼らだけで会話していることになっていて、
彼らの会話も読めるのが楽しい。
 何より、謎の解明に、人間ハリーの活動と平行して、
猫ミセス・マーフィと猫仲間や、コーギー犬・タッカーたちの
探偵活動が描かれているというのがこのシリーズの面白さである。

 今回のストーリーは競馬をめぐる殺人事件が続き、
過去の行方不明事件も解決するという話なのだが、
犯人に辿り付けそうな事実を動物たちが知るが、
言葉で伝えることが出来ない為に、人間は知らないので、
犯人が判るのか不安に思わせながらも、
人間らしい別のやりかたでハリーが犯人を追い詰めていき、
危なくなったハリーをミセス・マーフィたちが守るという設定が
良かったと思う。
 また、今回はコーギー犬・タッカーが大活躍したので、
猫好きだけでなく犬好きの人にも楽しめるだろう。


トラ猫ミセス・マーフィ トランプをめくる猫

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2005.05.06 (Fri)

『魚の棲む城』

[著者]平岩弓枝
[出版社]新潮社 新潮文庫
[初版発行]平成16年10月1日

[感想等]
 田沼意次を主人公とした歴史小説。
 意次の幼馴染の2人、札差の養子となった龍介や
商家へ嫁いだお北との友情や愛情を絡めた、
彼の生涯を描いている。

 田沼意次に実際にそういう幼馴染がいたかは判らないが、
政治に対し高い理想や夢を持ち、出世して偉ぶらず、
女性を深く愛することのできる、
とても魅力的な人物像に描かれていて、
政敵・松平定信などに敗れたことが惜しく思われた。
 表題の「魚の棲む城」とは田沼が、領地・相良で作った城で、
海に面し、様々な魚達が群れてくるように人々が集まれる城
という理想を持っていた城で、田沼の失脚で壊されてしまった城と、
亡くなった彼を幼馴染達が偲ぶラストが良かった。


魚の棲む城

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2005.05.05 (Thu)

『禁じられた楽園』

[著者]恩田陸
[出版社]徳間書店
[初版発行]2004年4月30日
[感想等]
 烏山響一(からすやまきょういち)という有名なアーティストと
同じ大学に学ぶ平口捷(ひらぐちさとし)が響一の実家へ招待され、
同じように招待された美術を学ぶ香月律子(かづきりつこ)と、
響一の実家の山に作られたテーマパークに入っていくというストーリーと、
行方不明の大手広告代理店の営業マン・黒瀬淳(くろせあつし)を探す、
淳の婚約者・久野夏海(くのなつみ)と淳の友・星野和繁(ほしのかずしげ)が、
烏山家へたどりつくというストーリーが交錯する展開のなかで、
超常的な現象や人の死をめぐる回想や幻想的な場面が多く、
企みや邪悪さといった暗く謎めいた雰囲気を感じさせられるのだが、
結末が気になって、最後まで一気に読んでしまった。

 ラストで、響一と淳の関係や捷たちが響一の実家へ呼ばれた理由が判明し、
その内容が衝撃的で面白かったのはもちろんだが、
捷の姉・香織という人物の存在が巧みな伏線となっていて、
結局は救いを感じさせられた点が良かった。


禁じられた楽園

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2005.05.04 (Wed)

『運命の剣 のきばしら』

[著者]宮部みゆき 他
[出版社]PHP研究所 PHP文庫
[初版発行]1999年2月15日
[感想等]
 「のきばしら(軒柱)」と名づけられた剣に関する、歴史物の7人の作家
(中村隆資・鳴海丈・火坂雅志・宮部みゆき・安部龍太郎・宮本昌孝・東郷隆)
によるリレー小説。

 鎌倉時代に助平(すけひら)という名工に作られた剣が、
中世・戦国・江戸・幕末・明治・昭和という時代の流れの中、
様々な人間と関わっていくというストーリーで、
作者の作風が違い、逸話に登場する人物も起こる事件も色々だが、
前の話との食い違いなどもないリレー小説だし、
なおかつ各話がそれぞれ面白い作品になっていると思われた。


運命の剣 のきばしら

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2005.05.03 (Tue)

『ホクサイの世界』

[著者]小松左京
[出版社]角川春樹事務所 ハルキ文庫 小松左京ショートショート全集1
[初版発行]2003年2月18日

[感想等]
 小松左京のショートショート作品の初期の40篇を収録している。

 1962年から1971年に発表されたものだが、
SF的なセンスなど古めかしいとは思えず、
現代の作品として通用しそうなものが多いのには驚いた。
タイトルになっている『ホクサイの世界』も
23世紀に富士山が大爆発した未来という設定で、
富士山を見に北斎の時代までタイムマシンで行こうとする話で
オチが面白かったが、
大阪城の真田の抜け穴を題材とした『遺跡』という作品も、
歴史の謎的なものが判明すると思って読んでいて、
結末がSF的なオチで終わっていて、ちょっと面白く思えた。


ホクサイの世界

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2005.05.02 (Mon)

『消された覇王 ―伝承が語るスサノオとニギハヤヒ―』

[著者]小椋一葉
[出版社]河出書房新社 河出文庫
[初版発行]2005年2月20日

[感想等]
 日本各地の神社の伝承や祭られた神の名前から、
消されてしまったスサノオ・ニギハヤヒ父子の王権を解明する著作。

 2・3世紀頃、活躍したはずのスサノオやニギハヤヒの功績が、
記紀では神話とされてしまい、抹消されたことに関して、
後に政権を握った、蘇我氏の仏教への帰依や、
イザナミ一族の子孫の藤原氏の陰謀によるという推論が、
各地の神社の祭神名の変更の歴史などで検証されている点が
興味深く、説得力があると思われた。

 また、スサノオが出雲のオロチ族や九州のイザナミの一族を平定し、
イザナミ一族のアマテラスとの婚姻で、邪馬台国が始まったとする説、
父の全国平定の志を継いだ、第5子・ニギハヤヒ(オオトシ)が
大和を平定し、大和王朝の始祖になったという説、
邪馬台国の二代目王は、スサノオ末子の須勢理姫の夫・オオクニヌシで、
三代目王がスサノオと結婚した・アマテラスで、彼女が卑弥呼という説、
なども述べられているのだが、それらも面白い考察だと思われた。


消された覇王

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