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2011.05.08 (Sun)

『山内一豊(やまうちかつとよ)の妻の推理帖』

[著者]鯨統一郎
[出版社]光文社 カッパ・ノベルス
[初版発行]2009年11月25日

[感想等]
 織田、豊臣、徳川という3人の武将に仕えて、
禄高五十石の馬廻役から一国一城の主にまで
出世を遂げた山内一豊。それは知恵者の妻・千枝による、
お家の一大事の謎解きという内助の功だった・・・?
 『真(まこと)に至る知恵』他 全7話の歴史ミステリ短編集。


 山内一豊の出世の影には妻の存在があったのは、
NHKの大河ドラマなどでお馴染みだったし、
それを戦国時代らしい、陰謀などの事件の解決に
絡めていくというのは、なかなか面白そうではないかと
思って読んでみた。

 が、いちいち、閨で交わって解答を見つけるというのが、
なんだか嫌な感じがしたし、起こる事件もさほど凄い事件でなく、
そんなこともあったのかも・・・的な事件なのが残念な気がした。

 ヘソクリで馬を買うエピソードも、ひねってあるのだけど、
これは通説だけでも充分良かったような気がしたのが一番残念。




山内一豊の妻の推理帖





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2011.05.01 (Sun)

『不思議の扉 ありえない恋』

[編者]大森望
[著者]梨木香歩 椎名誠 川上弘美 シオドア・スタージョン
   三崎亜記 小林泰三 万城目学 川端康成
[出版社]角川書店 角川文庫 
[初版発行]2011年3月25日

[感想等]
 不思議なストーリーを集めた短編集の第3弾。
 主に時間に関する不思議を扱ったストーリーを集めた1・2弾とは、
少し趣が変わって、不思議なラブストーリー8編を収録している。

 収録作品は、梨木香歩『サルスベリ』、椎名誠『いそしぎ』、
川上弘美『海馬』、シオドア・スタージョン『不思議のひと触れ』、
三崎亜記 『スノードーム』、小林泰三『海を見る人』、
万城目学『長持の恋』、川端康成『片腕』。

 今回の作品でも面白かったのは、やはり時間が絡んだ
ラブストーリーであった。
 万城目学『長持の恋』は、信長のものと伝わる長持の中の
木切れへの書き込みを通じ、信長の時代の青年武士と文通が
始まるという、不思議なストーリー。
 結果は見えているのだが、最後にステキな驚きがあって、
ほろりとさせられた。

 小林泰三『海を見る人』は、時間の流れが違う村の少女に
祭りで出会い恋をするお話で、切なさが心に残った。

 時間は関わらないのだが、ちょっと面白かったのは
椎名誠『いそしぎ』。夫婦が引き裂かれてしまうことになる
奇祭のある土地の話で、淡々とした悲しみと幻想的な味わいが
昔の日本的な雰囲気を感じさせられた。

 シオドア・スタージョンと川端康成の作品は、
以前読んでいたので、私には新味が無かったのだけれど、
特に川端康成の作品はかなり変わった設定なので、
初めて読む人には驚きがあるかもしれない。




不思議の扉 ありえない恋



<My Blog関連記事>『不思議の扉 時間がいっぱい』

  

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