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2011.08.27 (Sat)

『鷺(さぎ)と雪』

[著者]北村薫
[出版社]文藝春秋
[初版発行]2009年4月15日

[感想等]
 昭和初期の上流階級を舞台にして、お嬢様・花村英子(「わたし」)と
女性運転手・別宮(べっく)みつ子(「ベッキーさん」)が
周囲で起きる不思議な出来事の謎を解明していく、シリーズ3作目。
 表題作『鷺と雪』は英子の学友が銀座で撮った写真に、
台湾にいるはずの許嫁が写っていた謎を解く話。
 その他、『不在の父』『獅子と地下鉄』の計3篇が収録されている。

 謎解きの点では、貴族の失踪事件を扱った『不在の父』はまずまずだが、
昔も今もあった受験戦争をテーマにした『獅子と地下鉄』は少々物足りない。
 というのは、『獅子と地下鉄』に於いては、今は無くなってしまった
様々な獅子に関係しそうな建造物を知ることが出来たのは楽しかったものの、
東京にあった獅子像ということで、今でもあるものをすぐ思い浮かべてしまい、
聞いたことがあった話を思い出してしまい、すぐ判ってしまい、残念だった。

 『不在の父』に関しては、シャーロック・ホームズ作品にでもありそうな
ストーリーだなと思ったのだが、実際にあった事件を基にしているという点に、
ちょっとビックリした。

 前作『玻璃(はり)の天』でも、戦渦が迫り来るのを感じさせられたが、
今作は昭和9~11年を舞台にした作品たちであり、
特に表題作の最終話『鷺と雪』では、強く感じる幕切れが待っていた。
 が、ちょっと、作りすぎという感じのラストとも言えなくもない。
 何よりもその後の主人公やベッキーさんたちを気にしながら終わる点が、
シリーズ全部を読んで愛着があったせいか、辛い気がした。

 なお、ご存知だと思うが、この作品は第141回直木三十五賞受賞作である。



『鷺と雪』



<My Blog関連記事>『玻璃(はり)の天』

  
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2011.08.13 (Sat)

『哲学探偵』

[著者]鯨統一郎
[出版社]光文社 カッパ・ノベルス
[初版発行]2008年9月25日

[感想等]
 警視庁・特捜班の高島警視と久保主任は、難事件を専門に
扱っているため、解決の糸口すらつかめない。
 しかし、競馬場で出会った哲学好きで短歌趣味の馬券師が、
そんな事件を次々に推理していく。8つの短編連作集。

 警察官が事件のことを公共の場で話してしまうのはありか、
などという疑問はさておき、哲学と短歌が好きな馬券師が、
警察でも解明できないような事件を解き明かす・・・という
設定は面白い。

 駅のトイレの密室で殺された人が、直前に第三者に預けた
かばんに凶器が入っていた事件の謎など、なかなか面白い話も
あったものの、中にはそんなに難事件?という話もある。

 が、何よりも、出てくる短歌があまりなじみのない作者の
作品であることと、哲学の解説部分がいまひとつ面白くないし、
哲学がらみの馬にかけて大穴を当てている馬券師も嘘っぽく、
短歌と哲学を絡めて推理しているのが無理矢理な感じがして、
残念な作品になっている。



哲学探偵




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