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2006.03.15 (Wed)

『シャーロック・ホームズの息子』(上・下)

[著者]ブライアン・フリーマントル
[訳者]日暮雅通
[出版社]新潮社 新潮文庫
[初版発行]平成17年10月1日

[感想等]
 第一次世界大戦直前を舞台にした、ドイルのシャーロック・ホームズのパスティーシュ。
 伯父のマイクロフトの子として育てられていたセバスチャンは、
つい最近、シャーロック・ホームズが実父であることを知らされ、
再会した父から探偵術などを教えられ始めたばかりだった。
 そのセバスチャンに海軍大臣、チャーチルは、アメリカのドイツ支援の実業家達を
捜査する任務を依頼する。ただし、政府からの援助はなしとのこと。
 シャーロックもマイクロフトも危惧しながらも、彼の能力を信じ、送り出す。
 青年実業家を装い単身アメリカへ潜入した彼は、米国の鉄鋼王や銀行家、
ロシアの皇子に接触、さらにはドイツ大使館でのレセプションに潜入を果たす。
 そして、謎の積荷が英国を経由してドイツへと運ばれる、という極秘情報を手に入れ、
それを阻止しようとする。

 シャーロック・ホームズがライヘンバッハの滝で大怪我を追い、
それを看護した看護婦・マティルデと結婚し、息子が出来たものの、
妻の死にショックを受け、息子をマイクロフトに預けて放浪の旅に出た
という設定はなかなか面白かった。
 特にシャーロック・ホームズが老いぼれているフリで敵を欺きながら、
ロンドンで息子を援護する活動をして、
ワトソンやハドソン夫人などが手伝うなど、
ドイルのホームズらしさもあるのが楽しかった。
 何よりも、有名な父を超えたいという葛藤を抱いていたセバスチャンが、
自分の未熟さを知りつつ、任務を遂行していき、
父、シャーロックも息子を遠ざけていたことに後悔を感じ、
当初は息子が引き受けた任務に対して不安を抱いていたものの、
次第にその手腕を認めて擁護していくという展開も良く出来ていると思った。

 ただし、セバスチャンが探偵術などをあまり仕込まれていないのに、
チャーチルの個人的な秘密の任務とはいえ、スパイ活動をするという設定や、
政府の援助や保証も無いのに引き受けてしまうというのは、
少々無理があるような気がしないでもない。
 また、オーストリアのプリンセス・アンナとのラブロマンスが絡むのも、
スパイものの定石風な結末を先に察してしまって、あまり良いとは思えなかった。
 さらにいえば、ウィンチェスター・カレッジの学生用語「ノーション」を
暗号にするというのは興味深かったのだが、私は英語に詳しくないので、
あまり良く判らないままになったのが、残念である。


シャーロック・ホームズの息子(上)シャーロック・ホームズの息子(下)


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