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2006.04.05 (Wed)

『大聖堂』(上・中・下)

[著者]ケン・フォレット
[訳者]矢野浩三郎
[出版社]ソフトバンククリエイティブ SB文庫
[初版発行]2005年12月27日

[感想等]
 12世紀のイングランドを舞台にした、キングズブリッジ修道院の大聖堂復活を巡る
様々な人物達の波瀾万丈の人生が語られる壮大なストーリー。 

 主要な登場人物達とその人物を巡る物語は、
 大聖堂建設の夢を持つ建築職人のトムとトムの後を継ぐ息子・アルフレッド、
トムの義理の息子・ジャックによる大聖堂建立の物語、
夢の為に放浪し、窮乏の中での出産で妻・アグネスを失ったトムが、
森に隠れ住む女・エリンとその子ジャックに出会い、エリンと愛し合い再婚する物語、
 トムがアグネスの死でやむなく捨てた赤ん坊・ジョナサンが、
修道院分院長・フィリップに育てられ修道士として成長する物語、
 シャーリング伯令嬢・アリエナに婚約破棄されたウィリアムがシャーリング伯を陥れ、
シャーリング伯となり、アリエナに邪な思いを募らせつつ復讐を企て続ける物語、
 父を殺され、領地や地位を奪われたアリエナが弟に伯爵位と領地を取り戻そうとし、
修道院長・フィリップに助けられ、商人として財を築いた末に実現する物語、
 アルフレッドとの争いのため、建築の仕事が出来なくなったジャックが
自分が生まれる前に処刑された実の父のことを調べつつ建築の修業をする旅と
ジャックを愛し子供を産んだアリエナが後を追う旅に出て巡り合う物語、
 分院長だったフィリップがキングズブリッジ修道院になり、院内の権力争いや
司教・ウォールランやウィリアムとの対立・妨害の中、大聖堂を再建しようとする物語、
 等々で、国王の世継の死による内乱を背景に複雑に絡みながら展開していく。

 各巻600ページの大作なので、読むのは大変かと思ったのだが、
展開の面白さに、あっという間に読んでしまい、楽しめる作品だった。

 『大聖堂』というタイトルだが、大聖堂の建設のドラマそのものよりも、
大聖堂の周囲に居る人物達の人生ドラマに魅力のあるストーリーだと感じた。
 私は特に、伯爵令嬢だったアリエナがウィリアムの企みに負けずに、
弟を伯爵にするという一心で商売を始めたり、
弟の為に一旦は諦めたジャックとの愛を、彼の子供が出来たことで、
彼を追い、彼を取り戻すという強さなど、アリエナという人物に心惹かれた。
 また、そのアリエナに身分違いだと思いつつ、幼い頃から愛を抱くジャック、
アリエナに邪な愛を抱き、次第に破滅していくウィリアムや、
ジャックへの反感からアリエナと結婚するアルフレッド、
才も強さも姉に及ばず姉に頼る弟・リチャードなどの
アリエナを巡る男性達の姿にも色々考えさせられるものがあった。

 だが、何よりも、冒頭に語られていたジャックの父の処刑が、
どういう意味を持ち、何故行われたものだったのかということが、
ラストになってようやく判ったこと、また、その真相には驚かされ、
すごい設定だと感心した。


大聖堂(上)大聖堂(中)大聖堂(下)

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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

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