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2006.05.06 (Sat)

『心のなかの冷たい何か』

[著者]若竹七海
[出版社]東京創元社 創元推理文庫
[初版発行]2005年12月22日

[感想等]
 失業中のわたし・若竹七海が箱根への旅先で知り合った一ノ瀬妙子。
 不意に電話をよこしてクリスマス・イヴの約束を取りつけた彼女が、
間もなく自殺を図り、植物状態になっていることを知る。
 いきなり、若竹七海の元へ送られてきた彼女の『手記』は、
友人の自殺の真相を探る妙子の行動を綴ったものと、
幼い頃から殺人を繰り返してきた謎の男の回想が混ざっているという
不可解なものだった。
 それを何故、あまり良く知らない自分に妙子が託したのか、
またそのストーリーは真実なのか、何より何故、妙子は自殺したのか、
自殺ではなく、殺されようとしたのではないのかという謎を解くため、
若竹七海は調べ始める。

 第1部は七海と妙子の出会いのいきさつと妙子の残した手記で、
第2部は七海の探求という構成なのだが、
手記には妙子が一人称で友人の謎の自殺を調査していたことを綴られ、
第2部の妙子の話の真相を探る七海の行動が二番煎じ風で、
少々興味を殺がれてしまったようになってしまった感がある。
 また、第1部で男の正体を妙子が突き止めてしまっている点も
残念に思えた。

 が、妙子という女性には不思議な魅力があり、その真実の姿が
妙子が周囲に起きた出来事を虚構として描いた中から見えてくる点は
手記の男の不気味な心理状態や妙子の手記以上に面白く感じられた。
 何よりも、真実を傷つきながらも追求していこうとする七海が凛々しく、
彼女を取り巻く古くからの友人との交流の様子は暖かで、
妙子が良くも知らないのに手記を託したことが納得できる程、
人間的に描かれている点が、手記の男の非人間的な行動と比べ、
ホッと出来る点がとても良かった。


心のなかの冷たい何か

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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

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