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2006.05.14 (Sun)

『婉という女・正妻』

[著者]大原富枝
[出版社]講談社 講談社文芸文庫
[初版発行]2005年4月10日

[感想等]
 江戸時代の土佐藩において、父・野中兼山(良継)の失脚で、
4歳にして一族と幽囚の身となり、40年後、男子係累の死で
突然赦免・自由になった女性の人生を描く『婉という女』に、
関連作『正妻』『日陰の姉妹』の2篇を付した歴史小説集。

 時代は前後し、それぞれ違う女性を主人公にしているが、
関連ある出来事を扱った作品がまとめられているので、
比較することで、各々の作品だけでは感じられなかったことや
見えなかったようなものが判った気がして、興味深かった。

 『婉という女』の婉と『日陰の姉妹』の異母姉妹・寛と将とでは、
長い幽閉の後に釈放されたという同じ境遇だったのに、
学問好きで男勝りで批判的な婉が釈放後、
密かに思いを寄せた儒者・谷丹三郎が父と同じように
政争の為に陥れられていくのを憂い苦しみながらも、
結婚もせずに医者として独立して生きていくことになり、
寛と将は再婚の夫に嫁がされ、夫に気兼ねしながら暮らし、
子を宿し驚いたりと女性としての苦労を味わうことになるという、
その後の人生の大きな差に驚きを覚えた。
 また、野中兼山の正妻・お市が主人公の『正妻』では、
父の勲功のため幽閉されることの無かったお市を描き、
直接には婉は登場しないものの、婉の父・兼山の生き方に、
婉の物語の背景を描いているようで興味深かった。
 特に、お市は疎まれた正妻で不幸だったと思っていたが、
実は兼山と理解し合えていて、それ程不幸ではなかったと
思わせられたのが驚きだった。


婉という女・正妻

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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

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★乱歩賞作家 白の謎 (講談社文庫)

乱歩賞作家 白の謎 (講談社文庫)
2009/06/26(金) 00:49:54 | 忍者大好きいななさむ書房
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