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2006.05.17 (Wed)

『フェティッシュ』

[著者]西澤保彦
[出版社]集英社
[初版発行]2005年10月30日

[感想等]
 フェティッシュ(fetish)とは「盲目的崇拝物、
迷信の対象、崇物愛の対象物」などの意味を持ち、
この作品では、謎めいた美少年・クルミが崇物愛の対象で、
美少年・クルミを1日だけ独占できる秘密の「透明人間クラブ」
を作り女性を誘いこむ女学生・イチョウ、アケビ、ヒイラギ達、
現実から逃避するかのようにクラブに誘い込まれる女性達、
葬式で女性の足を写真撮影する趣味を持つ老人・直井良弘、
クルミが原因で連続少年殺人を犯してしまう志自岐幸夫、
密かに女装を楽しむ趣味のある刑事・長嶺尚輝などといった、
クルミに魅せられてしまう登場人物達の姿と、
発生する女性連続殺人などの事件が描かれている。
  
 事件や、謎の美少年の正体や女学生達との関わり、
刑事が美少年にたどり着く過程、被害者達の孤独な過去などが、
「異物」「献身」「聖餐」「殉教」といったタイトルで
断片的に幾つかに分けられた形で、飛び飛びに現れ、
真相が明らかになっていく形式なのだが、
意外に読み易く、判りやすい作品である。
 また、クルミの不可解な神秘的な雰囲気と、
クルミに関わった被害者の女性の過去や
刑事・老人の趣味の話、志自岐の狂乱などが、
なかなか面白く設定されていると思った。

 しかし、被害者が「透明人間クラブ」に関わっていたことが
途中で判ってしまうので、興味を少々殺がれてしまった。
 そして、イチョウ達の行動に共感や納得できる点が無く、
被害者達の境遇が哀しく、その殺され方が酷だし、
美少年・クルミに対する救いも感じられず、
あまり良い読後感は得られない作品なのが残念である。


フェティッシュ

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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

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