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2006.05.24 (Wed)

『四日間の奇蹟』

[著者]浅倉卓弥
[出版社]宝島社 宝島社文庫
[初版発行]2004年1月29日

[感想等]
 ピアニストの道を閉ざされた青年・如月敬輔と
脳に障害を負った少女・楠本千織が訪れた山奥の診療所で
出会った女性・岩村真理子との四日間に起こった奇蹟を描く。

 第1回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞金賞受賞作で、
映画化もされている感動作とのことで、
期待して読んだせいもあるのか
期待外れな作品だと感じさせられてしまった。

 作品がミステリではなくファンタジーである点に失望し、
ストーリーの何処かで読んだような展開や設定にがっかりしたし、
クラシックの名曲を用いた表現も陳腐としか思えなかった。
 奇蹟そのものが解明されない点は仕方ないにしても、
人の死や挫折を扱った作品としても
単に綺麗事しか描いていない気がしたし、
その奇跡もその影響もしょせん絵空事としか感じられなかったし、
それ程、感動する作品なのだろうかと疑問に思った。

 というのは、私にはストーリーの冒頭からずっと続く、
脳に障害を持つ少女をピアノが上手な子供としか扱っていない様な
主人公の保護者的に感じられる態度が許せなかったし、
その主人公が辛い過去を持っていて、一番、彼女を理解している
として描いてあるのが信じられなかった。
 ただ安直に、障害や心に傷を持つ人間を登場させ、
奇跡的な出来事や人の死を扱って、
感動を誘っただけの作品なのではないかとまで感じてしまい、
素直に感動できない部分が幾つもあることが気になった。

 例えば、些細な点だが、子供が出来ないからという理由で
離婚させられてしまったという真理子の過去のエピソードを
それでも元夫や家族達は善良な人々だと本人に語らせたり、
真理子が危篤と聞いて元夫を呼ぶ医師の配慮の無さ、
元夫が現在の妻子を連れてくる無神経さを描くのには呆れた。
 真理子が元夫の子供を見て怒りや悲しみを感じるのでなく、
楽しそうにしている場面に至っては、
そういう場面を描くことに腹が立って仕方なかったし、
それをまた当たり前のように見ている主人公にはガッカリした。
 そういう無神経な人々に対しての怒りや反発も無いような、
綺麗事のような物語に、癒しとか評して感動することが、
私には出来なかったのだ。


四日間の奇蹟

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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

EDIT  |  22:48 |  いまひとつだと思った本(☆2つ)  | TB(0)  | CM(3) | Top↑

★賛成!

「四日間の奇蹟」に対する評価まったく同感です。
>>というのは、私にはストーリーの冒頭からずっと続く、
脳に障害を持つ少女をピアノが上手な子供としか扱っていない様な
主人公の保護者的に感じられる態度が許せなかったし

そうそう

>>些細な点だが、子供が出来ないからという理由で
離婚させられてしまったという真理子の過去のエピソードを
それでも元夫や家族達は善良な人々だと本人に語らせたり、
真理子が危篤と聞いて元夫を呼ぶ医師の配慮の無さ、
元夫が現在の妻子を連れてくる無神経さを描くのには呆れた。

まったく

>>綺麗事のような物語に、癒しとか評して感動することが、
私には出来なかったのだ。

僕も感動できませんでした。

この本の世評が高いのが信じられません。アマゾンで批判的な評を書いたら、評判悪かったし
⇒って、今アマゾンの評価を見たら、あんまり評判よくありませんね。日本人も捨てたもんじゃないと安心しました。
じっちゃん(管理人) |  2006年06月08日(木) 21:51 | URL 【コメント編集】

★同意見です

こんばんは。
わたしもこの本を読みました。
「このミステリーはすごい!大賞」の名につられて・・・
誰が選んだんでしょうね、という感想が第一でした。

「ミステリではなくファンタジーである点に失望」という言葉ももっともだと思います。

「ストーリーの何処かで読んだような展開や設定」は、わたしも冒頭から感じながら読みました。

人間にとっての辛い部分を全部本の中に押し込めて、それを最後に綺麗ごとにしてしまって「さあ、泣いてみろ」と言わんばかりの内容に失望し、わたしは感想が書けませんでした。
ひろみ |  2006年06月11日(日) 21:34 | URL 【コメント編集】

★コメントをありがとうございました

じっちゃん(管理人)さん、ひろみさん、
コメントをありがとうございました。

感想を書きながら、この作品に
感動できないのは自分がひねくれているのかな
という不安も感じ、
反発のコメントがあるのではと思っていたので、
同じように考える方々がいらっしゃったことに
少しホッとしました。
bookrack |  2006年06月17日(土) 23:41 | URL 【コメント編集】

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