07月≪ 2017年08月 ≫09月

12345678910111213141516171819202122232425262728293031
--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
EDIT  |  --:-- |  スポンサー広告  | Top↑
2006.07.19 (Wed)

『セリヌンティウスの舟』

[著者]石持浅海
[出版社]光文社 カッパ・ノベルス
[初版発行]2005年10月25日

[感想等]
 石垣島へのダイビングツアー中、遭難した6人は
お互いの身体をつかみ、ひとつの輪になり、救われたことで
信頼で結ばれた、かけがえのない仲間になった。
 ところが、その中の一人・米村美月が
6人揃ってのダイビングの後の打ち上げの夜に、
青酸カリを飲んで自殺してしまう。
 が、仲間の一人が現場の写真から、
自殺ではないのでは、あるいは協力者が居るのでは?
という疑問を投げかけるのだが・・・。
 
 青酸カリの入ったビンの蓋がきちんと閉まっていたことから
自殺を疑い始めるという設定など、
主人公・児島克之の視点で進むストーリーは
なかなか興味深く出来ているとは思う。

 が、アリバイ云々をあれこれ詮索することよりも、
一度遭難して助かった仲間をとにかく信じたい心情を
重視しすぎている気がしたし、
それなのにあれこれと皆で集まり議論し、
協力者の存在を追及したりするのは、
無理があるストーリーではないかと思われた。

 何よりも、主人公自身が裏切っているような感じで、
その中の一人と恋仲になって結婚しようとしていたり、
仲間の1人にしか相談せずに自殺してしまう人が出ることが、
6人全てを繋ぐ信頼関係が本当にあったのかと思えなくない。
 さらに言えば、せっかく助かった命を自分から絶つこと、
自殺という行為で仲間の信頼関係を壊し、さらに深めようと考えることが
理解出来なかったし、最後の幕切れなどもあまり心地良くなかった。

 なお、セリヌンティウスとは、あの『走れメロス』の
メロスの親友の名前である。
 この作品は、『走れメロス』のストーリーを知らないと、
良く判らないかもしれない。


セリヌンティウスの舟

スポンサーサイト

テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

EDIT  |  18:52 |  まあ面白いと思った本(☆3つ)  | TB(0)  | CM(0) | Top↑

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除に必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示
 

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

 | HOME | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。