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2006.08.19 (Sat)

『仁木悦子 名探偵コレクション③点の巻―砂村朝人の全事件』

[著者]仁木悦子
[出版社]出版芸術社
[初版発行]平成18年5月20日

[感想等]
 失踪した矢竹謙吾が砂村朝人宛に送った英文書をめぐり、
彼の失踪の謎や別の事件との関わりが判っていくという長編『青じろい季節』、
『青じろい季節』の後、結婚した砂村夫妻が主人公の短編『縞模様のある手紙』に、
文庫本未収録作『一本のマッチを擦る時』、『「青じろい季節」作品ノート』、
著者の夫・二日市安氏の特別寄稿を収録している。

 長編『青じろい季節』は翻訳工房で下請けの翻訳をしていた青年が
行方不明になり、その母から依頼された主人公の砂村朝人が、
青年の行方を捜すうちに、青年が失踪前に殺されかけていたことや、
付き合いのある別の翻訳工房の関係者の死と関わってくるという
広いようで狭い、人間関係や仕事の世界を描いているのが興味深く、
意外な犯人と意外な人間関係が判明するのが面白かった。

 また、砂村が『青じろい季節』で知り合った女性と、
その後結婚し、短編『縞模様のある手紙』では、夫妻として
翻訳工房を続けていて、そこへ持ち込まれた手紙から
思わぬ事件の真相を知ることになる短編『縞模様のある手紙』も、
『青じろい季節』の後日談としてもなかなか面白かった。

 そして、著者の夫・二日市安氏の特別寄稿では、
二日市安氏と著者の出会いのエピソードや
翻訳家の二日市安氏の仕事への著者の協力が、
砂村夫妻を思わせられたりして興味深かったし、
何より、淡々と書かれている文章の中に、
二日市安氏が死後20年たっても著者への深い愛を
抱いていることが感じられて、感動した。

 なお、『「青じろい季節」作品ノート』は著者による
立風書房の全集に収録された作品解説であるが、
『青じろい季節』に脇役で登場する女性には体の不自由な息子が
いることが語られるのだが、
その少年を主人公にした小説を書きたいと、著者に許可を求めた
天藤真が『遠きに目がありて』という連作シリーズを生み出した
というエピソードが語られ、微笑ましく感じられた。

仁木悦子 名探偵コレクション③点の巻―砂村朝人の全事件
<My Blog関連記事>『仁木悦子 名探偵コレクション②面の巻―櫟ファミリーの全事件』

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