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2006.10.01 (Sun)

『天の鎖(あまのくさり) 第二部 応天門炎上(おうてんもんえんじょう)』

[著者]澤田ふじ子
[出版社]中央公論新社 中公文庫
[初版発行]2006年1月25日

[感想等]
 仏師として修行し、東国から60年ぶりに帰ってきた「牛」は、
「豊安(とよやす)」という少年に出会い、彼を弟子にし「牛」と名付け、
自分は「東のお爺」と呼ばれながら、東寺で仏像を刻むことになる。
 そんな中で、東寺の奴(やっこ)が良民の娘と恋に落ち、
それが元で、悲しい事件が起こる。

 いきなり、冒頭で東国から戻る年老いた「牛」が登場し、
第一部から一気に60年過ぎてしまい、空海も亡くなっている設定には、
とても驚き、最初は話の行方が良く判らないような感を受けた。
 が、物語が進むにつれ、「牛」の東国での60年が次第に判ってくる
仕掛けが、なかなか良く出来ていて面白いと思った。
 また、今回は身分制度を扱った奴(やっこ)・石根と良民の娘・夜登女の
悲恋物語なども絡み、第一部よりドラマチックな展開になっている。
 
 しかし、その反面、前の「牛」の「東のお爺」の存在感が大きく、
二代目「牛」(豊安)の影が少々薄く、残念な気がしたが、
ラストにびっくりする仕掛けが待っていて、
その印象を多少は払拭するのも、良く出来た構成なのかもしれない。

 なお、今回はタイトルに「応天門炎上」とあり、
伴善男らの起こした歴史的な事件が登場している。
 そして、事件関係者に仕えていた二代目「牛」(豊安)の兄などが
流刑のお供になり、都を離れることになるという悲劇も語られるが、
前作同様、庶民の眼から見た平安史という点は崩されていない。


天の鎖 第二部 応天門炎上


<My Blog関連記事>『天の鎖 第一部 延暦少年記』


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