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2006.10.08 (Sun)

『黒と茶の幻想』(上・下)

[著者]恩田陸
[出版社]講談社 講談社文庫
[初版発行]2005年1月10日

[感想等]
 学生時代の友人の男女4人・利枝子・彰彦・蒔生・節子が、
十数年ぶりに集まり、太古の森のある神秘的なY島への旅に出る。
 旅の途中、非日常的な話・日常的な何気ない会話を交わしながら、
それぞれの心の中には、共通の友人・梶原憂理との
封印したようになっていた思い出や出来事が蘇ってくる。
 そして、過去だけでなく、現在の各々の真実の姿が
次第に明らかになっていく。

 4人の人物の視点での4つの章から、旅の進む状況と過去、
自分の考えや他の人の人物像などが語られていくという構成が面白く、
また、次第に過去の憂理との関わりや彼らの関係と現在が
判ってくるのが興味深く、上下巻を一気に読んでしまった。

 各々が自分の都合の良いように解釈している過去、
忘れていること、他の人には語ってない事情があり、
何よりも、語り手本人は自分のことは一番判っていなくて、
謎めいている点が興味深かった。
 ストーリーが展開していくと、彼らが過去の出来事を
理解不能のままに放置していたり、誤解していたこと、
気持ちや言葉など他人に偽っていることがあるのに気付き、
憂理のその後を知ることで、謎を解いた気分になる。
 が、読者には、彼らにはまだ隠していることがあるのが判り、
登場人物達は結局、真相を知らずに旅が終わる点が少々怖く感じた。

 少し残念なのは、憂理が語ることのない点である。
 読者が判ったつもりになっている出来事も憂理の人物像も
もしかしたら真実ではないのかもしれないと思ってしまったので・・・。


黒と茶の幻想 (上)黒と茶の幻想 (下)


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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

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