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2006.11.19 (Sun)

『殺意・鬼哭』

[著者]乃南アサ
[出版社]双葉社 双葉文庫
[初版発行]2000年5月10日

[感想等]
 『殺意』は加害者・真垣徹の独白からなる回想により、
『鬼哭(きこく)』は死に逝く被害者・的場直弘の独白により、
同じ殺人事件を2つの立場で描いた2作品を収録している。

 他愛も無いと思われるような電話の一言から、
被害者に殺意を抱き、それを育てて
被害者を殺してしまい、理由を黙秘したまま刑に服し、
刑務所を出て行く加害者の心情が長々と回想される『殺意』と
死に逝く3分間ぐらいの被害者の心情や回想を描く『鬼哭』。
 設定されている時間の長さも、立場も大いに異なり、
登場人物の人間像も大いに違うのだが、それぞれに興味深く、
1つの殺人事件を表と裏から見ているような感じがして、
とても面白く感じられた。

 愛想の良い仮面を被り社会的に成功している加害者が、
些細なことから心の中で冷酷な殺人計画を育て、
淡々と実行してしまい、後悔も無いまま、自己分析し、
殺人を正当化する様子は非常に不気味で理解しがたかったし、
調子が良く奔放な男っぽい仮面を被っているものの、
そのいい加減さで落伍者となっている被害者が、
実は小心者であって、何故殺されるのか判らず、
様々な未練を抱いている情けない有様なのに、
人間らしく哀れであると同情を思えてしまい、
私には皮肉に感じられた。

 何よりも、人間の真の姿や、相互理解の難しさや、
殺意とは何かなど、様々なことを考えさせられ、
単なるミステリではない点が良かったと思う。


殺意・鬼哭


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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 小説 読書 ミステリ 感想 乃南アサ

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★双葉社の、発行し

双葉社の、発行したの?
BlogPetの星影丸 |  2006年11月22日(水) 14:08 | URL 【コメント編集】

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