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2007.01.13 (Sat)

『ホームズ対フロイト』

[著者]キース・オートリー
[訳者]東山あかね 熊谷 彰 小林 司
[出版社]光文社 光文社文庫
[初版発行]2006年6月20日

[感想等]
 両親を火災事故で失い、洗礼親である後見人に引き取られた
イギリス女性・エミリーは後見人の性的関係強要から逃れようと、
アメリカの女子大へ進み、行方をくらましウィーンで教師をしていた。
 ウィーンで神経を病んだエミリーは友人のサラの勧めで、
フロイト教授の治療を受けることになるのだが、
フロイトはその性的な虐待は彼女の妄想ではないかと疑う。
 一方、エミリーの後見人の外交官の死の真相解明を
密かに政府に依頼されたシャーロック・ホームズは、
ワトソンと共に捜査に乗り出す。
 
 タイトルから想像したホームズとフロイトの推理合戦はなく、
その点は少々期待外れであった。
 シャーロック・ホームズのパスティッシュとして
フロイトが関わってくるストーリーとしての面白さを
期待していたのだが、当初はエミリーという女性の手記と
フロイトの診療記録の報告が交互に登場して戸惑ってしまった。

 ネタばれになってしまうのだが、
エミリーは後見人の殺害を手記では告白してしまっていて、
フロイトには話していない。
 そこで、彼がいつ気が付くのかという
興味で読み進んでいくうちに第1部から第2部へと移り、
今度はワトソンの記録になって、別の立場から
エミリーの犯罪を暴くシャーロック・ホームズが登場し、
ホームズのパスティッシュらしくなるという展開の物語だった。

 ホームズのうつ病に心を痛め、治療法を探っていた
ワトソンはフロイトの説に興味を抱き、丁度良い機会だと、
彼にホームズを会わせられないかと思っていたという設定で、
フロイトがホームズを分析し、ホームズがフロイトに関心を持つ
という場面があることはあるのだが、それ程、目新しくもないし、
ホームズの推理も感嘆するほどではないし、
ホームズよりもワトソンが奮闘した感じがするストーリーであった。

 が、フロイトによる心理分析やフロイトの追及から自分を隠そうとする
知的女性・エミリーの心理や葛藤、その友・サラという女性の心理など、
心理学的な題材を扱った作品としては、なかなか興味深く面白かった。



ホームズ対フロイト

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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 小説 感想 ミステリ ホームズ

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