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2007.02.10 (Sat)

『鼓動 警察小説競作』

[編者]新潮社
[著者]大沢在昌 今野敏 白川道 永瀬隼介 乃南アサ
[出版社]新潮社 新潮文庫
[初版発行]平成18年2月1日

[感想等]
 警察小説、全5篇を収録した短編集。
 バーでの一幕を描いた「新宿鮫」シリーズ短編の『雷鳴』(大沢在昌)、
新人・女性心理調査官と刑事がたたき上げの検査官・警視の示唆で、
自殺と思えた殺人事件の真相を暴く『刑事調査官』(今野敏)、
娘を殺された退職刑事が殺人教唆を告白する『誰がために』(白川道)、
刑事の妻による不倫が元での危険な逃避行『ロシアン・トラップ』(永瀬隼介)、
現代っ子巡査の地域老人との交流と事件を描く『とどろきセブン』(乃南アサ)。

 5篇とも扱った題材は異なるが、現代の警察官の姿が描かれ、
なかなか面白い短編集になっている。

 巻頭の「新宿鮫」シリーズの『雷鳴』はオチなどが素晴らしく、
私は「新宿鮫」ファンではないが、彼の魅力を感じさせられ、
とても良い作品になっていると思った。

 個人的には、新米巡査・高木聖大(せいだい)が
交番での仕事や先輩たちに不満を抱きながらも、
地域の老人と交流を深め、思いもよらない事件に遭遇する
『とどろきセブン』が楽しめた。特に主人公の語り口が
ユーモラスだし、一生懸命仕事に取り組む姿が描かれている点が
気持ち良い作品になっていると感じた。

 また『誰がために』は娘を殺された退職刑事の苦悩や、
最近、良く話題になる未成年者の犯罪とその罰、
被害者や残された家族の心の傷など、非常に重いテーマを扱っている。
 無軌道な犯罪の末、反省もない若者たちに比べ、
復讐殺人を犯した男の刑に服する態度や、、
自分が殺人を示唆したことを悔やむ退職刑事の姿に
潔さ、人間らしさを感じ、同情を覚える作品である。
 また、話を聞く弁護士の態度にいたわりを感じられた点が良いと思った。


鼓動 警察小説競作


<My Blog関連記事>『決断 警察小説競作』

  
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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 小説 感想 ミステリ 大沢在昌 今野敏 白川道 永瀬隼介 乃南アサ

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