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2007.03.10 (Sat)

『ライオンハート』

[著者]恩田陸
[出版社]新潮社 新潮文庫
[初版発行]平成16年2月1日

[感想等]
 絵画をもとに展開する『エアハート嬢の到着』などの5作の連作集。
 17世紀のロンドン、19世紀のシェルブール、20世紀のパナマ、
フロリダなどなど、時と場所を変え、ほんのつかの間だけ巡り合う、
男と女・エリザベスとエドワードの恋物語。

 各章の前に絵画の挿絵があり、その絵に描かれている情景や
その絵が関わっている、つかの間しか愛を確認できない男女の
切ないほどの純愛を描いたラブストーリーなので、
美しいロマンス物語が好きな人には第1話から楽しめるだろう。

 が、私は主人公達が悲恋に自己陶酔するしたり、
やたら純愛を強調する類の話はあまり好きではない。
 だから、時代や場所という設定が変わっても、
いつもエリザベスとエドワードのつかの間の出会いで、
やっとめぐり合うべき相手に巡り合えたという思いばかりで、
会えても結ばれることが無いという刹那的、絵空事めいた、
実りのない、単なるひと時の自己満足な愛ばかりにしか思えず、
輪廻なのか、パラレルワードの話なのかもはっきりしないので、
途中で読むのを止めようかとも思ってしまった位である。
 
 しかし、最終話『記憶』にたどり着いた時、
ようやく絵空事でない、現実的な愛を感じられたし、
正直、ほっとさせられた。
 もしかして、それまでのつかの間の出会いの積み重ねは、
最終話のためだったのかもしれないとも感じられた。
 それが作者の狙いだとしたら、素晴らしい。

 ただし、ラストの1978年のロンドンを描いた
プロムナードの部分は余分な説明を加えたという感じがした。
 せっかく感動的な話の余韻を壊したように思え、残念である。


ライオンハート

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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 小説 感想 恩田陸

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