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2007.04.25 (Wed)

『荊(いばら)の城』(上・下)

[著者]サラ・ウォーターズ
[訳者]中村有希
[出版社]東京創元社 創元推理文庫
[初版発行]2004年4月23日

[感想等]
 19世紀半ばのロンドンの下町の17歳の少女スウ。
 母は絞首刑にされた犯罪者で、スリなどを生業とする犯罪者
一家に養われている彼女に、令嬢・モードをたぶらかして結婚し
財産を着服しようと計画する詐欺師が、モードの新しい侍女として
協力しないかという話を持ってきた。
 多額の礼金に乗り気の養母達に後押しされながら、迷いながらも
その話に乗ることにしたスウが赴いたのは、俗世間とは隔絶した
辺鄙な地に建つ城館だった。計画の行方は?スウの運命は?

 19世紀半ばのロンドンという「オリバー・ツイスト」など
ディケンズの世界の時代や舞台設定の中に展開される物語である。
 当初は下町の少女・スウの視点で語られていくのだが、
同じ歳の不憫な深窓の令嬢・モードへの同情的な思いや、
計画への迷いなど、揺れ動く心情が語られるストーリーが、
意外な展開をみせ、今度はモードの視点で語られる物語になり、
視点を変えると同じ出来事がこんなにも違うことや、
モードの意外な本性などに驚きながら、引き込まれて読んでしまった。
 
 スウとモードの隠された関係などが、いかにも通俗小説的なのだが、
それもディケンズ的に思えたりするので、悪くは無いし、
何よりも19世紀半ばのロンドンの下町、精神病院などの描写は、
悲惨だが、凄く真に迫っているように思え、興味深かった。

 ただし、ディケンズにはない、レズビアン的な描写や、
エロティック過ぎる部分や結末は、あまりいただけない。
 ゴシックロマンス好きには、それがいいのかもしれないが。


荊の城(上)荊の城(下)

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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 小説 感想 ミステリ サラ・ウォーターズ

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