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2007.05.05 (Sat)

『黄昏(たそがれ)という名の劇場』

[著者]太田忠司
[出版社]講談社 講談社文庫
[初版発行]2007年2月15日

[感想等]
 夕暮れの薄闇が下りてくる黄昏への思慕や恐怖を感じている
流刑に処されているらしい「私」。
 その「私」の前に現れる老若男女の語る物語という形式で
繰り広げられる、時代や場所も定かでない、8つの短編からなる
連作短編集。

 時代も場所もハッキリとは書かれていないが、
英国の海軍や海賊の冒険譚風な話が人形にまつわる
恐怖体験に変わっていく、巻頭作の『人形たちの航海』や
英国庭園を思い起こすような貴族の園芸趣味の館が舞台で、
家庭教師の味わった恐怖体験を描くの『鎌の館』、
列車内で名探偵が殺人鬼と対決している物語が、
怪奇小説風なオチで終わる『憂い顔の探偵』などは、
特に面白く感じられたし、その他の作品も、
ヴィクトリア朝の英国を舞台にした、怪奇幻想小説を
連想させる短編集に思え、それぞれ不思議さ、怖さを楽しめた。

 が、各々の短編で単に語られている物語の内容の恐怖や
妖しさが面白いだけでなく、主人公「私」の寂しさや苦しみも
感じさせられる導入部と結末部にも趣があり、面白い。
 そして、最後の『黄昏、または物語のはじまり』で、
主人公の正体の全てがやっと明らかになるかと思ったら、
結局のところは、また黄昏の中に沈んでいくような、
曖昧な結末が、作品の幻想性を高めている感じで悪くなかった。


黄昏という名の劇場

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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 小説 感想 幻想 太田忠司

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