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2007.05.16 (Wed)

『甘栗と金貨とエルム』

[著者]太田忠司
[出版社]角川書店
[初版発行]平成18年9月30日

[感想等]
 名古屋の17歳の高校生・甘栗晃は、探偵の父の急死により、
父の遣り残した仕事、12歳の少女・仁礼淑子(エルム)の
母親の美枝子を探すという依頼を引き継ぐ羽目になる。
 父の残した手帳の「美枝子は鍵の中に?」の言葉を手がかりに
父を知る人々の助けを借りながら、名古屋から東京まで、
探偵として調査を始めた晃が辿り着いた真実は・・・。

 当初は、小学校3年生の頃から自分を「私」と作文に書くような、
少年・晃が、突然の父の死に対しても、とてもクールに思え、
何事にも無関心な今時の若者かなと思えた。
 が、父の残した仕事を引き受けた彼の調査の様子に、
次第に、彼がそつなく礼儀正しい青年であり、
周囲の人々への気遣いや感謝を抱いていることや、
きちんとしているようで、実は呆然としていたことも判ったし、
彼の真面目さ、健気さが見えてきて、好ましく思えてきた。

 何よりも、淑子の母を探しながら、父の知人や仕事を知ることで、
父の偉さを感じるだけでなく、昔や恋を知るというストーリー展開も、
良く出来ていたし、東京という大都会の中で四苦八苦したり、
父を知る人達の暖かい援助などで、新しい自分を知る晃の姿には、
初々しさと清清しさがあり、青春ミステリという感じが出ていて、
良かったと思う。

 問題の「美枝子は鍵の中に?」の言葉の謎はそれ程大層ではないが、
美枝子の過去、意外な人物との接点などのストーリー展開も
まずまず楽しめ、この後の晃の姿をまた見たくなる作品であった。

 なお、作者の別シリーズの女探偵・藤森涼子が
晃の父の知人として登場し、晃を助ける点などは
作者の作品の愛読者には嬉しい。


甘栗と金貨とエルム

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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 小説 感想 ミステリ 太田忠司

EDIT  |  18:51 |  なかなか良いと思った本(☆4つ)  | TB(0)  | CM(2) | Top↑

私はこの本が気に入ってしまい、何度も何度も読み返すしまつです。少し残念だったのは、主人公の高校生という姿があまりみられなかったことですね・・・。でも登場人物たちの少しずつ成長していく姿を描いているこの本が私は好きです。
悠介 |  2007年05月19日(土) 16:54 | URL 【コメント編集】

悠介さん、コメントをありがとうございました。
私もかなりこの作品は気に入りました。
確かに高校の友人は登場してきましたが、
高校生活の姿が見れなくて、残念でした。
でも、友との会話の中に、
大人っぽい高校生の主人公の姿を
想像できそうな気がしました。
bookrack |  2007年05月21日(月) 11:30 | URL 【コメント編集】

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