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2007.06.03 (Sun)

『蒲公英草紙(たんぽぽそうし) 常野物語(とこのものがたり)』

[著者]恩田陸
[出版社]集英社
[初版発行]2005年6月10日

[感想等]
 年老いた峰子が自分の書いた「蒲公英草紙」を見ながら、
20世紀初頭の東北の農村の旧家の病弱なお嬢様・聡子の
お相手役として通うことになった少女時代の自分の経験を回想する。
 田舎の大きなお屋敷には聡子やその家族だけでなく、
様々な滞在客が出入りしていた。
 そこへ突然、不思議な能力を持つ常野一族の春田一家がやってくる。
 彼らの登場は悲しい事件の後に不思議な出来事を起こす。

 この作品は3部作の『常野物語』シリーズの2作目だそうで、
私は1作目の『光の帝国』を読んでいないのだが、設定など、
あまり気にせずに独立した物語、老女のノスタルジー物語として
楽しむことが出来た。

 多くの人々の記憶や思いを、自分の中にしまえる能力を持つ
特殊な一家が、迫害されたり、苦しんだりしないで、
田舎の旧家で暮らせる時代ののんびりとした雰囲気がとても良い。
 何よりも彼らがいたことで、聡子の死が与える
人々のショックや苦しみが和らげられる点にほっとした。
 また、絵描き・新太郎や仏師・永慶という、
芸術の世界で行き詰っていた2人の青年が、
聡子や常野一族との出会いによって、立ち直る姿も心に残る。
 
 が、一方、現在の峰子は第2次戦争中の辛い時代にいて、
昔を懐かしむだけというのは、少々哀しい。
 その対比が良いと思う人もいるかもしれないが、
私は、現在の峰子を救う、常野一族もいる話だと
もっと良かったのにと思われてならない。
 

蒲公英草紙 常野物語

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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 小説 感想 恩田陸

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