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2007.06.09 (Sat)

『失われた探険家』

[著者]パトリック・マグラア
[訳者]宮脇孝雄
[出版社]河出書房新社 奇想コレクション
[初版発行]2007年5月20日

[感想等]
 行方不明の19世紀の探検家を12歳の少女が家の庭で見つけるという
幻想か空想か判らないような、不思議な出来事を描いた、
表題作『失われた探険家』など、ミステリー的、SF的、ゴシックホラー的な、
異色短編19編を集めた短篇集。

 ゴシック的なホラー作品やSF的な寓話なども悪くは無いのだが、
語り手の精神的な歪みを描いた作品や犯罪を扱った作品が
とても真に迫っていて面白いと感じた。
 著者の父は精神医ということであるが、なるほどなと思った。
 
 特に心に残ったのは、語り手の語る物語の最後になるまで、
奇妙な出来事だとか、語り手の周囲の人々に非があるように思わせ、
真実が判ってくるうちに、語り手の妄想や病んだ心に気付き、
最後にあっと驚かされるという手法の鮮やかさと怖さである。

 例えば、『もう一人の精神科医』の語り手の精神科医によると、
同僚の精神科医がかなり異常で問題のある人間に思えるが、
実は、本人が一番恐ろしい人間であると判るラストにはぎょっとした。

 また『監視』という作品など、最初からかなり異常な語り手だと
感じながらも、最後のオチにはますます驚くといった具合。

 それ以外の作品では、死刑執行寸前の連続殺人者と面会し、
記事を書こうとする女性記者の体験を描いたミステリー的な作品、
『アーノルド・クロンベックの話』なども、最後のオチがとても良かった。


失われた探険家

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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 小説 感想 ミステリ ホラー

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