05月≪ 2017年06月 ≫07月

123456789101112131415161718192021222324252627282930
--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
EDIT  |  --:-- |  スポンサー広告  | Top↑
2007.07.15 (Sun)

『顔のない敵』

[著者]石持浅海
[出版社]光文社 カッパ・ノベルス
[初版発行]2006年8月25日

[感想等]
 1993年夏にカンボジアで地雷除去NGOのスタッフ・坂田洋が遭遇した、
現地の青年・チュオン・トックの爆死事件を描いた表題作『顔のない敵』
などの「対人地雷」をテーマにしたミステリー6編と、
エレベーターでの刺殺事件を扱った処女作短編『暗い箱の中で』を収録。

 踏んだら爆発する「圧力式爆風地雷」という種類の「対人地雷」を
題材にしていた短編を集めた、珍しい作品集。
 作品としては表題作『顔のない敵』のような坂田洋を主人公とした
地雷除去NGOのスタッフを中心にした短編群と、対人地雷を追う、
ジャーナリスト・永井綾子が主人公で、地雷の開発者が登場する
『利口な地雷』などの短編がシリーズ最終話『未来へ踏み出す足』で
ひとつの物語になる構成になっている。

 殺人の凶器としての地雷が利用される物語、表題作『顔のない敵』などの
作品は、もちろん悪くは無いと思ったが、やはり残酷過ぎる気がして、
私にはどちらかというと、『銃声でなく、音楽を』などの
地雷に関わる人間の周囲で事件が起こるという作品の方が、興味深く感じられた。
 特に、地雷の恐怖、地雷除去NGOの苦労というすぐ思い至る面だけでなく、
人間関係や資金繰りなどのボランティアや開発途上国の醜い現実などにも
スポットを当てた作品になっている点が、真実味や怖さ、命の重さを
改めて感じさせられたし、心に残った。

 また、処女作は地震で停まってしまったエレベーター内という
すぐ犯人が判る中での犯罪に走る犯人の動機はいまひとつだが、
普通の日常で簡単に普通の人が殺人を犯すことが起こり得る怖さを
感じさせられ、なかなか面白く思えた。


顔のない敵


スポンサーサイト

テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 小説 感想 ミステリ 石持浅海

EDIT  |  17:16 |  まあ面白いと思った本(☆3つ)  | TB(0)  | CM(0) | Top↑

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除に必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示
 

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

 | HOME | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。