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2007.07.25 (Wed)

『鈴木いづみプレミアム・コレクション 』

[著者]鈴木いづみ
[出版社]文遊社
[初版発行]2006年3月24日

[感想等]
 モデル・女優を経て作家活動もし、夭折した天才アルト奏者・
阿部薫の妻であり、新聞、雑誌、舞台、TV、映画など
様々なメディアに関わる注目の存在でありながら、生き急ぐように、
36歳で首吊り自殺をした幻の作家・鈴木いづみのSF小説や
エッセイなどを集めた作品集。

 私は、浅学で著者を知らなかったが、手に取った本書解説の
高橋源一郎の「幻の作家」「伝説の作家」という言葉に心惹かれて、
読んでみることにした。
 小説作品は発表当時の1970年代頃のカルチャーも盛り込まれた
SF作品が、現在でも充分に通用し、楽しめそうなアイディアで
描かれている点に驚き、興味を感じた。
 また、エッセイは、彼女の生きた時代風俗が伝わってくるし、
彼女の考えが赤裸々過ぎるほど、率直に伝わってくる感じであった。

 特に、面白かったのは、男は収容所に収容される無気力な存在で、
女たちだけで生活している近未来らしい社会の中で、
収容所外でこっそり生きている少年に出会った少女を主人公にした
小説『女と女の世の中』である。
 女中心の女にとっては素晴らしい理想郷とも思える世界なのに、
やはり女には男が必要なのだと思わせる点が、皮肉であり、
哀しい感じがして、心に残った。

 また、『夜のピクニック』という小説は、地球以外の星らしい場所で、
必死になって良く知らない地球の風俗を本やビデオなどを参考に
人間らしい文化的暮らしをしようとしている一家を描く作品なのだが、
夜にピクニックに出かけるのを妙だと思わなかったり、
外見や服装など細部までにこだわる、その文化の解釈振りが可笑しく、
現代の文化の薄っぺらさまでも感じさせられるような気がした。
 何より、うすうすは判っていたが、やっぱり・・・と思わせる
結末までも面白く、良くできたSFであると思った。


鈴木いづみプレミアム・コレクション

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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 小説 感想 SF

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