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2007.08.25 (Sat)

『安吾探偵控』

[著者]野崎六助
[出版社]東京創元社 創元クライム・クラブ
[初版発行]2003年9月30日

[感想等]
 太平洋戦争前の京都。下宿屋の主人から家出娘の捜索を頼まれた坂口安吾は
酒造業を営む紅(くれない)家の婿養子・朔二郎(さくじろう)の殺人事件に
遭遇してしまう。殺人現場は降雪のため、一種の密室状況であった。
 十何代も続く女系一族で「お家さん」と呼ばれる寝たきりの老婆と
主人・万造、主人の後添え、美貌で個性的な三姉妹とという家族か、
使用人や酒蔵に集う酒男達の中に犯人がいるのか?
 坂口安吾が探偵役となり、その助手役を自負する鉄管小僧を連れ、
酒蔵にまで入り込み、殺人事件や紅家の事情を探り始めると、
今度は主人・万造や杜氏の毒殺事件が発生してしまう・・・・。

 老人になった鉄管小僧が著者に語ったという形で進む構成で、
雪による密室状態の中にあった死体や香時計や蝋燭時計の時間トリック、
毒殺事件の毒摂取方法の謎という坂口安吾の目の前で起きている事件に、
過去に起こった国税庁の役人の事故死や紅家の主人の謎めいた過去など、
様々な要素が絡み、なかなか複雑で、謎解きを楽しめる作品である。

 何よりも、坂口安吾の事実や実在の人物らも絡めてある点や
出稼ぎで来る酒男達の作業の様子や京都の造り酒屋の実情など、
時代的な雰囲気や背景的な部分が良く出来ているように感じられ、
実際に坂口安吾が探偵役としてこんな事件に遭遇したかもしれない
と思わせられたし、興味深かった。


安吾探偵控

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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 小説 感想 ミステリ 野崎六助

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