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2008.01.06 (Sun)

『小袖日記』

[著者]柴田よしき
[出版社]文藝春秋
[初版発行]2007年4月25日

[感想等]
 不倫の愛に破れてしまい、自暴自棄になった「あたし」は落雷に遭い、
気が付くと平安時代の『源氏物語』を執筆中の香子さまの片腕の「小袖」
という女房になっていた。
 タイムスリップなのかパラレルワールドなのか良く判らないまま、
少し記憶とは違う感じの平安時代で「あたし」は「小袖」の脳の中に居て、
彼女の能力を使えるらしく、香子さまのために取材などをしていく。
 そして、記憶にあるのとは物語の元となったエピソードを通じ、
『源氏物語』に登場する女性達の本当の姿や愛の形を知ることに・・・。

 記憶にある『源氏物語』の「夕顔」「末摘花」「葵」「明石」「若紫」
とモデルになった女性達は少し違ってるという設定だけでなく、
現代の女性の視点で平安時代を見ている点が、良く出来ていると思った。
 例えば、髪が長くなかなか洗えない日常生活の不自由さや、
匂いなどの指摘など、文学上の雅な雰囲気の平安時代とは少し違う、
生活の様子が伝わってくるのが、とても良いと思った。

 そして、主人公にそのまま安穏と平安時代で幸せに暮らさせず、
同じように「若紫」のモデルとなった少女に入り込んでしまい、
元の世界へ戻りたいと願う「あたし」よりも年配の女性との出会い
を経て、帰ろうという気持ちを抱くことになり、現代へ戻る点なども
ほっとする終わり方である。

 ただし、少々気になったのは、紫式部の香子さまだけでなく、
『源氏物語』のモデル女性達が物語とは違い、爽やかで、
現代にも通用する強い女性達であり過ぎる点だろうか。
 今居る世界でなく、パラレルワールドかもしれないという
伏線は貼ってあったものの、違和感がなくもない。

 また、せっかく不倫に破れた女性を主人公にしているのだから、
多くの男性を通わせる平安の女性達が、現代の不倫に関して
どういう風に感じるか議論などをして欲しかった気もした。


小袖日記

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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 小説 感想 柴田よしき

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