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2008.04.27 (Sun)

『川に死体のある風景』

[著者]綾辻行人 有栖川有栖 歌野晶午 
   大倉 崇裕 佳多山大地 黒田研二
[出版社]東京創元社 創元クライム・クラブ
[初版発行]2006年5月30日

[感想等]
 6人の作家が「川と死体」をテーマに競作したミステリ・アンソロジー集。
 収録作品は『玉川上死』(歌野晶午)、『水底の連鎖』(黒田研二)、
『捜索者』(大倉崇裕)、『この世でいちばん珍しい水死人』(佳多山大地)、
『悪霊憑き』(綾辻行人)、『桜川のオフィーリア』(有栖川有栖)。

 雑誌に1号ずつ掲載されたテーマに競作した作品をまとめたもので、
同じテーマで作者によって様々な作品になっている点はもちろんだが、
作家のあとがきエッセイも収録されているので、作品の出来るまでの、
著者の工夫や苦労、意図したことなども楽しめる点が良い。

 どの作品もそれぞれ、なかなか面白い作品になっているが、
中では、「川と死体」をテーマの競作なのに、山での遭難を扱った
『捜索者』(大倉崇裕)は、沢が出てくるものの、テーマには
逸れている感じがしたが、読み応えのある話だと思えた。

 『悪霊憑き』(綾辻行人)はホラーっぽい設定の事件が実は、
過去の人間関係のドラマに因縁を持つ犯罪であったという点が
思わせぶりな文体と共に、面白く感じられた。

 また、川から3台もの車が引き上げられ、それぞれに死体があり、
その死の謎を推理する『水底の連鎖』(黒田研二)は設定などの
興味深さと意外な真実の判明に、なかなか楽しめたし、
玉川を流れる死体と思われた高校生が生きていたという、
人騒がせな事件から始まる『玉川上死』(歌野晶午)なども、
意外な結末に、驚かされたし、
コロンビアという珍しい場所でのエメラルドや麻薬や刑務所の
絡んだ作品『この世でいちばん珍しい水死人』(佳多山大地)も
一風変わっていて、面白かった。

 そして、桜の舞う川の少女の死体という悲しく幻想的な場面が題材の、
『桜川のオフィーリア』(有栖川有栖)は、若さゆえの過ちを描き、
直接、事件に関わらないが、作者の分身・有栖川有栖の大学時代や
シリーズ物の主役・江神二郎も登場する点などが、
著者のファンには嬉しい作品ではないだろうか。


川に死体のある風景


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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 小説 感想 ミステリ 綾辻行人 有栖川有栖 歌野晶午 大倉 崇裕 佳多山大地

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