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2008.05.31 (Sat)

『つるべ心中の怪 塙保己一推理帖』

[著者]中津文彦
[出版社]光文社 
[初版発行]2008年1月25日

[感想等]
 江戸時代の「群書類従(ぐんしょるいじゅう)」の編纂で有名な
塙保己一(はなわほきいち)が探偵役として周囲の人達に関わる事件や
謎を解く連作推理時代小説集の第3作目。
 『つるべ心中の怪』、『赤とんぼ北の空』、『夏の宵、砕け星』の
3作品を収録している。

 盲人である塙保己一が周囲の人々から得た情報を元にして、
不思議な事件の謎を説くという、『塙保己一推理帖』の第3弾であるが、
前2作を読まなくても、楽しめる作品になっている。

 この作品の時代は、妻・たせ子の死、愛人イヨの息子・熊三郎出産、
友人・大田南畝(蜀山人)の長崎行き、作業場・温古堂の移転など、
老年に近づいた保己一に、悲喜交々な出来事が起こった時代である。
 そして、表題作『つるべ心中の怪』で前妻の娘・登勢に
金十郎という婿を迎えるという喜ばしい出来事が起きたので、
金十郎が調査に動き回る展開が多くなったようにも感じられたが、
保己一の推理は相変わらず、鋭いと思った。

 特に良かったのは、やはり、表題作『つるべ心中の怪』である。
 病に伏して、宴に参加できない妻・たせ子の代わりに、
登勢と金十郎の婚儀の厨の采配を奮った札差の未亡人の女店主が
手代とつるべ心中した事件を巡る話である。
 何人も妻や愛人のいる保己一らしい、女心の理解から、
心中ではなく、殺人である疑いを持ち、周囲に調べさせる点や
つるべ心中という、あまり聞いたことの無かった心中方法などが
面白く感じられた。

 なお、つるべ心中とは、家の欄間に紐をかけて両端に輪を作り、
二人で同時に首を吊って果てる相対死にのことを称している。


つるべ心中の怪 塙保己一推理帖


<My Blog関連記事>『移り香の秘密 塙保己一推理帖』

  
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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 小説 感想 ミステリ 歴史 中津文彦

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