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2008.06.08 (Sun)

『桜宵(さくらよい)』

[著者]北森鴻
[出版社]講談社
[初版発行]2003年4月15日

[感想等]
 ビアバー「香菜里屋」のマスター・工藤哲也が店に訪れる常連客の
様々な事件や謎をさりげなく解いていく、連作短編集第2弾。
『十五周年』、『桜宵』、『犬のお告げ』、『旅人の真実』、
『約束』の5編を収録。

 この作品は前作同様に、三軒茶屋のビヤバー「香菜里屋」の
謎めいたマスター・工藤が料理や気配り、そして客たちが抱える
謎をさりげなく解いてしまう冴えと優しさで、常連はもちろん、
初めて訪れた客をも虜にしてしまうという作品である。
 作中に出てくる美味しそうな創作料理や、様々な薀蓄も
とても楽しく、酒飲みや美味しい料理好きにはたまらないかも。
 前作を読んでいるほうが、もちろん、楽しめる点もあるが、
読んでいなくても、この一冊だけで充分、楽しめる作品である。

 表題作『桜宵』は亡き妻の手紙に導かれて、ビアバー「香菜里屋」に
やってきた神崎に、マスター・工藤が送る妻からのプレゼントと謎解き。
 「御衣黄(ごいこう)」という不思議な薄緑色の桜が関わる、
不倫の恋を妻が知っていたということを知らされ、驚く神崎に、
ラストで送られる妻の遺言によるプレゼントがとても粋で、
工藤の演出も優しく、洒落ている。

 黄金のカクテルを求める客に、工藤が友人のカクテルバーを紹介する
『旅人の真実』は、ラストが悲しい幕切れの話である。
 が、工藤の親友・香月圭吾(かづき けいご)が大きく関わり、
工藤の隠された過去や友人関係などを少し知ることが出来たのが、
良かった。

 また、ラストの『約束』では、舞台が「香菜里屋」を離れて、
第1話『十五周年』で田舎・花巻に帰った常連客・日浦が
主人となった小料理店を訪れた工藤が謎解きをする
という趣向が変わっている一編。
 舞台が変わっても工藤の料理や推理は冴えているのが、楽しめる。


桜宵


<My Blog関連記事>『花の下にて春死なむ』

  
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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 小説 感想 ミステリ 北森鴻

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