2008.10.11 (Sat)
『道具屋殺人事件 神田紅梅亭寄席物帳』
[著者]愛川晶
[出版社]原書房 ミステリー・リーグ
[初版発行]2007年9月4日
[感想等]
亮子の夫は二つ目の落語家・寿笑亭福の助(じゅしょうていふくのすけ)。
噺の解釈で悩む彼にヒントをくれ、その周りで起きる事件を解き明かすのは
脳血栓で倒れ、千葉県館山市の自宅で療養中の師匠、山桜亭馬春という
落語を絡めたミステリー短編集。表題作『道具屋殺人事件』、『らくだのサゲ』、
『勘定板の亀吉』の3篇を収録。
夫が落語家ではあるものの、落語には詳しくない亮子の視点から、
落語の世界や落語に関して見ているので、説明される噺のあらすじや
落語界しきたりなどは、落語に詳しい人には少々くどいかもしれない。
しかし、私の場合は出てくる古典落語の内容を知っている程度なので、
しきたりや師弟制度などの説明は新鮮で面白かった。
例えば、福の助が入門した師匠が病気になってしまい、隠居したので、
一門の弟子たちが他の一門にバラバラに移籍して修行をするというのには
驚いたし、新しい師匠も元の弟子と変わらず教えたりする点が凄いと思った。
また、福の助が新しい師匠(寿笑亭福遊)に新しい名前をもらっても
旧の名前(山桜亭馬八)から「八ちゃん」という愛称で呼ばれている点など、
ちょっと興味深かった。
また、ほぼ引退している師匠をいつまでも師匠として慕って、
相談する「八ちゃん」が、自分も一門だった弟弟子たちを心配する点も、
とても良いなと思わせる作品であった。
ただし、落語の新解釈やミステリの方はまずまず面白い謎解き程度で、
それ程凄いなという感じがしない点が、少々残念に感じた。
表題作の『道具屋殺人事件』は、楽屋の座布団から出てきた血で汚れた
仕込みナイフが元で、噺家の一人が殺人の疑いをかけられるのを救う点に
一番ミステリらしさがあった感じがしたけれども。

[出版社]原書房 ミステリー・リーグ
[初版発行]2007年9月4日
[感想等]
亮子の夫は二つ目の落語家・寿笑亭福の助(じゅしょうていふくのすけ)。
噺の解釈で悩む彼にヒントをくれ、その周りで起きる事件を解き明かすのは
脳血栓で倒れ、千葉県館山市の自宅で療養中の師匠、山桜亭馬春という
落語を絡めたミステリー短編集。表題作『道具屋殺人事件』、『らくだのサゲ』、
『勘定板の亀吉』の3篇を収録。
夫が落語家ではあるものの、落語には詳しくない亮子の視点から、
落語の世界や落語に関して見ているので、説明される噺のあらすじや
落語界しきたりなどは、落語に詳しい人には少々くどいかもしれない。
しかし、私の場合は出てくる古典落語の内容を知っている程度なので、
しきたりや師弟制度などの説明は新鮮で面白かった。
例えば、福の助が入門した師匠が病気になってしまい、隠居したので、
一門の弟子たちが他の一門にバラバラに移籍して修行をするというのには
驚いたし、新しい師匠も元の弟子と変わらず教えたりする点が凄いと思った。
また、福の助が新しい師匠(寿笑亭福遊)に新しい名前をもらっても
旧の名前(山桜亭馬八)から「八ちゃん」という愛称で呼ばれている点など、
ちょっと興味深かった。
また、ほぼ引退している師匠をいつまでも師匠として慕って、
相談する「八ちゃん」が、自分も一門だった弟弟子たちを心配する点も、
とても良いなと思わせる作品であった。
ただし、落語の新解釈やミステリの方はまずまず面白い謎解き程度で、
それ程凄いなという感じがしない点が、少々残念に感じた。
表題作の『道具屋殺人事件』は、楽屋の座布団から出てきた血で汚れた
仕込みナイフが元で、噺家の一人が殺人の疑いをかけられるのを救う点に
一番ミステリらしさがあった感じがしたけれども。

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