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2009.03.29 (Sun)

『火のみち』(上・下)

[著者]乃南アサ
[出版社]講談社 講談社文庫
[初版発行]2008年9月12日

[感想等]
 昭和8年、二十歳になったばかりの南部次郎は
妹・君子を守るため殺人を犯し、刑務所へ行くことになる。
 自己弁護もせずに刑務所に入り、怒りと憎しみの中、
陶芸との出会いが、彼の人生を変えていく。
 出所後、備前焼の陶芸家として、生き出した兄と、
女優として有名になっていた妹。
 過去ゆえに妹の傍から離れざるを得なかったものの、
陶芸家として認められ、パトロンも付いた次郎だったが、
中国宋代の青磁・汝窯に魅入られ、人生を狂わせてしまう。

 主人公・次郎は親を早く亡くすという不幸な境遇で、
妹を守るために人を殺してしまうという点には同情出来るが、
人を殺したことへの後悔や罪悪感のないことや、
その後の人生でも身勝手さを感じさせるような行動をする、
かなり共感しにくい、偏屈で独り善がりな人物である。

 それでも、かなり変化のあった昭和という時代に、
芸術という世界に一旦は不幸な境遇から救われた兄妹が、
そのまま幸せに過ごせない展開はかなり残酷に感じた。

 しかし、次郎が取り組む陶芸の世界や
女優となった妹の人生などはかなり面白く感じたし、
昭和史としても、なかなか興味深い作品である。


火のみち(上) 火のみち(下)

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テーマ : 読書メモ - ジャンル : 本・雑誌

タグ : 読書 小説 感想 ミステリ 乃南アサ

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